自宅の仏壇に祀られている位牌が随分傷んできたり、この度不幸があり新しく位牌を購入する予定だが、そういえば位牌のことはよく分かっていなから、ちょっとネットで調べてみようかと思われていますよね。
今日の記事では、位牌の意味とそのタイプ、基礎知識などをお伝えしていますので、ぜひ参考にしてみてください。これらを知ってから購入するのと知らないで購入するのでは、その意味に大きな違いがあります。
位牌とは
位牌とは、故人の霊を宿す象徴として仏壇に祀る、死者の戒名(法名)や没年月日、俗名、享年を記した木板のことです。
その木板に故人の魂を入れられた後、位牌は故人そのものとして扱わられます。なお浄土真宗では原則位牌は祀りません。
位牌は用途別と形状別にそれぞれタイプ分けができます
この項目では、用途別や形状別に位牌のタイプを代表的なもの5つに分けてみましたので、ご覧ください。
用途別:位牌のタイプ
まずは、用途別に分けられる主な3タイプの位牌についてお伝えします。
仮位牌=白木位牌
仮位牌とは、位牌が完成するまでの仮の位牌のことです。葬儀の時、祭壇の上に安置するための仮位牌のことを白木位牌といいます。
塗りのない白木のままの位牌で、享年や俗名、戒名などが書かれています。
【豆知識】
ちなみに白木位牌のことを野位牌(のいはい)ともいいます。
本位牌①=塗位牌(ぬりいはい)
本位牌とは、末永く仏壇に祀る位牌のことをいいます。四十九日の忌明け後に、仏壇に祀られその後末永くお祀りすることになる位牌の1つです。
その材質に白木に漆を塗り、金箔や金粉などを使ってあるものを塗位牌といいます。
本位牌②=唐木位牌(からきいはい)
仏壇に祀られ、その後末永くお祀りすることになる位牌のもう一つが唐木位牌です。その材質に黒檀(こくたん)や紫檀(したん)の樹木を用いられているのが特徴です。
形状別:位牌のタイプ
また位牌はその外観形状からもタイプ分けができます。主な形状タイプは下記の2つです。2つとも用途は本位牌になります。一方 仮位牌は基本的に上記の1形状タイプしかありません。
本位牌①=板位牌
故人のために個別に作られる位牌を板位牌と呼びます。台座に札板がついた形をしています。
通常新しく作る位牌は、板位牌になります。皆さんがイメージされる位牌の形状が板位牌です。
本位牌②=回出位牌(くりだしいはい)
祖先代々の位牌をひとつにまとめるために、中に札板を10枚程度収納できるようになった箱型の位牌です。
【因みに】
板位牌と回出位牌ともにその材質によって塗位牌と唐木位牌があります。
位牌の基本知識
ここでは、知っておかないと恥を掻くかもしれない位牌の基本知識4つを挙げていますので参考にしてください。
位牌には必ず戒名又は本名を入れる
位牌に戒名や本名がなければ、後でお伝えする魂入れができないので、ただの木板になってしまいます。
よく無宗教で戒名がないので位牌が作れないとお聞きしますが、そんなことはありません。本名を入れても立派な位牌になります。
位牌に本名を入れる例
「浦島 太郎」→「浦島 太郎之霊位」
参照URL:http://www.e-oihai.jp/
本位牌の用意は四十九日までが一般的
本位牌は四十九日までに用意するのが一般的です。 その理由は四十九日を過ぎると、故人の魂は仏のもとに旅立つとされているので、そのときで魂を位牌に移すために用意します。
もしも四十九日までに位牌を用意できない場合、墓への納骨や年法要時などに合わせて用意するといいでしょう。
位牌は必須ではない
世間的には位牌は必須とお考えの人が圧倒的に多いですが、実は本人が必要ないと決断したのならば位牌を作る必要はありません。
しかし位牌がない場合、供養の仕方がわからない、きちんと供養ができないのでは…という不安がありますので、家族のこともしっかりと考慮してから決断しましょう。
位牌には開眼供養は必要です
開眼供養とは、僧侶がお経をあげて位牌(木板)に故人の魂を宿らせる儀式のことです。この開眼供養をして、はじめて木板から魂が入った位牌へと変わります。
開眼供養をするまでは、位牌の形をした単なる木板に過ぎません。それでは位牌を作った意味がありませんよね。
この位牌に魂を入れる儀式は、開眼供養のほかに、「入仏」「性根入れ」「魂入れ」等と呼ばれています。
位牌が仏壇に祀られるまでの流れ
ここでは、白木位牌が本位牌に差し替えられ、仏壇に祀られるまでの一般的な流れをお伝えします。
白木位牌の用意
通常は葬儀会社に葬儀を依頼した際に用意してくれます。その際に必要であれば戒名を決めなければなりません。
葬儀中
白木位牌は祭壇に飾られます。
火葬時
白木位牌は遺族とともに火葬場へ向かいます。
四十九日の前日まで
火葬後、白木位牌は自宅にて祀られ静かに保管されます。
四十九日当日
本位牌を用意して開眼供養を行い、その後 白木位牌はお寺にて炊き上げられます。そして本位牌は末永く仏壇に祀られることになります。
位牌を購入する前に気をつけたいこと
この項目では、本位牌を購入する前にぜひ気をつけてほしいことを3つ挙げています。
先祖の位牌より大きくしてはダメ
先祖の位牌がある場合、新しく作る位牌はご先祖様より大きくならないようにするのが一般的なので気をつけましょう。
採寸ポイント
上図のように総丈・札部分の高さ・札部分の幅・台の高さを採寸してください。
仏壇内のスペースや様式に合わせる
仏壇に位牌を祀りする際、仏壇内のスペースに合ったサイズの位牌を購入するようにしましょう。大きすぎても小さすぎても見栄えが良くありません。
そのため、仏壇内部の形状やサイズを奥行き等も含めて正確に測る必要があります。
先祖の位牌種類を把握しておく
通常 新たに位牌を購入する際は先祖の位牌と同じ種類にします。いろいろな種類の位牌があると、何となく統一性がなく家族としてのまとまりに欠けますよね。
そのため極力先祖と同じ種類の位牌にされるほうがいいでしょう。
位牌の価格目安
位牌の種類 | 価格目安 |
白木位牌 | 1,100円~ |
塗位牌 | 30,000円~ |
唐木位牌 | 20,000円~50,000円 |
回出位牌 | 30,000円~ |
詳しい価格金額は、次項目でお伝えしている仏具店や葬儀会社、サイト等でご確認してください。
主な位牌の購入先について
以前の位牌購入先としては、主に次の4つがありました。ただしお寺では、近年位牌を準備していないところもあるようですので確認しておきましょう。
- 仏具店
- 葬儀会社
- 石材店
- お寺
通販サイトでも位牌は購入できる
最近ではネット普及で便利になり、位牌の通販サイトも多く見かけるようになりましたので、その一部をお伝えします。
サイト名 | URL |
お位牌本舗 | http://oihai-honpo.com/ |
棺おけ屋 | http://kanokeya.ocnk.net/ |
ふたきや | http://futakiya-ihai.com/ |
位牌屋 佛法堂 | http://www.oihaiya.com/ |
仏壇屋 滝田商店 | http://www.butsudanya.co.jp/ |
ベスト仏壇 | http://butudan-ec.minrevi.jp/ |
スマイル仏壇 | http://www.smile-stone.com/ |
位牌通販サイトで重要なポイントは運営者の確認です
位牌の価格には大きな幅がありますが、よく品質を確認してから購入を決めましょう。低品質の位牌では、数年で傷みはじめてキチンと故人を供養するのに支障をきたす様になります。
しかし位牌は日用品ではないので、なかなかその品質を見極めることは困難ですよね。そのような場合には通販サイトの運営者を確認することが何よりも重要です。
詳しくは他サイトですが、http://matome.naver.jp/ でお伝えしていますのでご覧ください。
位牌の処分手順
この項目では白木位牌と本位牌の2つに分けて、それぞれの一般的な処分手順をお伝えします。
白木位牌の場合
四十九日法要を行い、本位牌に魂を移した後に処分します。その手順は以下のとおりです。
①法要に来た僧侶に白木位牌のお炊き上げをお願いする
宗派によってはお炊き上げを行なっていない寺院もありますし、また近年では、本堂をお持ちでない僧侶も居られます。その場合は次の②の手順へ。
②僧侶にお願いが難しいときは、仏具店にお炊き上げをお願いする
位牌は不用品ではありませんので、決して自分でゴミとして処分しないようにしましょう。
本位牌の場合
本位牌を新しくしたり、引越しで古い本位牌を整理しなければならない等の理由で本位牌を処分しなければならなくなることもあります。その場合の手順は次のとおりです。
①僧侶に閉眼供養をお願いする。
閉眼供養とは、故人の魂を抜く儀式です。この儀式は「魂抜き」「お性根抜き」とも呼ばれています。
②お寺または仏具店にお炊き上げをしてもらう。
閉眼供養で魂を抜いたので、処分しても故人を軽視することにはなりません。
まとめ
今日の記事では、位牌の意味とそのタイプ、基礎知識、それに位牌を購入する前に気をつけたいことや主な位牌の購入先、位牌の処分手順などをお伝えしましたが、参考になってでしょうか。
祖先の供養のためにもしっかりとした位牌を購入しましょう。
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